猫舎ってどんなところ?

清潔な猫舎
複数の猫を飼育している場所を「猫舎」といいますが、一般的にはブリーダーや保護施設において、猫を飼育している場所全体を「猫舎」と呼んでいます。

動物愛護法により、生体販売においては、購入者に販売する動物を直接確認してもらうこと、対面により飼育方法や生年月日など必要な情報を説明することなどが販売者に義務付けられています。

そのため、ブリーダーから直接猫を迎えることを検討する場合、ブリーダーのもとに行き、気になっている猫を確認する必要があります。このことを「猫舎見学」と呼びます。

遠い猫舎だと少し手間に感じるかもしれませんが、「子猫の産まれた場所に行き、直接ブリーダーの話を聞くことで安心して猫を迎えることができた」と感じる飼い主さんも多いのです。

血統証明書には猫舎名が入っている

ブリーダーが、TICAやCFAなどの血統証発行団体に血統証明書を発行してもらう場合、まず団体に入会登録をする必要があります(猫舎登録)。ブリーダーは、猫舎の屋号を血統証発行団体に登録しますので、血統証明書の猫名には、生まれた猫舎の登録屋号が記載されます。

気になる子猫を見つけたら猫舎見学を申し込もう

ブリーダーの猫舎は、ペットショップと違い、なんとなく「かわいい子猫を見に行きたいから」という理由で見に行くことはできません。
実際に猫たちが生活する場なので、ストレスやウイルス感染のリスクを最小限にするべきなのです。

また「猫舎見学」といっても、ブリーダーによって見せてもらえる場所は異なります。猫の飼育スペースやバックヤードをすべて見せてもらえるわけではないということを、念頭に置いておきましょう。

子猫お迎えサイトでお気に入りの子を見つけ、迎えようか迷っているときには、猫舎見学を申し込みましょう。子猫の様子をしっかりと確認し、気になったことや疑問点をブリーダーに聞いて、納得したうえで子猫を迎えることをおすすめします。

『みんなの子猫ブリーダー』でお気に入りの子猫を探してみる
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ソファの上の子猫2頭

事前予約をしていこう

『子猫お迎えサイト』で気になる子猫を決めたら、ブリーダーに猫舎見学の予約を入れます。
サイト内のフォームから見学予約や問い合わせをするとスムーズです。

見学前に子猫についてブリーダーに確認したいことがあれば、気軽に問い合わせてみましょう。
また、予約した日に行けなくなってしまった場合は、キャンセルの連絡を入れるのがマナーです。

見たい子を決めて行こう

猫舎では子猫の健康に配慮し、見学予約した子猫だけを見せてくれることが一般的です。きょうだい猫などほかにどうしても見たい子がいるときは、予約時に相談しましょう。

また、親猫を見せてくれるブリーダーもいます。将来の子猫の姿をイメージするために親猫を見たいという場合は、問い合わせの際にお願いしてみましょう。
ただし、ブリーダーは猫の健康を第一に考えています。産後まもなくで、体調が優れない、神経質になっているなどの理由で見ることができない場合もあります。

見学は一日一件まで

感染症予防のため、猫舎見学は一日一件までにしましょう。
人の出入りが激しいペットショップなどと、はしごするのもNGです。

子猫や親猫の状況に配慮を

見学時はブリーダーの話をよく聞いて、面会時に子猫や親猫に負担を与えないようにしましょう。
お子さんも連れて行く場合は、大きな声をあげたり、走り回ったり、子猫を怯えさせたりすることのないように気を付けなくてはいけません。
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子猫見学の流れ

子猫

猫舎案内

ブリーダーによって見せてくれる場所は異なります。猫を飼育しているスペースを見せてもらえることは、猫の感染症予防の観点からそれほど多くはないようです。しかし、普段猫を遊ばせている場所は見せてもらえることが多いです。
※多くのブリーダーは、自宅兼猫舎または自宅の離れに猫舎を建てています

チェックすべきポイントは、全体的に清潔で、きちんと管理されているかどうかです。猫たちをどのように管理し、過ごさせているのかをブリーダーに質問することは、失礼には当たりません。

ただし、自由にあちこち見せてもらえないからといって「悪質ブリーダー」と決めつけるべきではありません。免疫力の低い子猫を守るため、見学スペースを制限しているブリーダーもいることを覚えておきましょう。

子猫との対面 

待ちに待った子猫との対面です。ブリーダーのアドバイスに従って見学しましょう。
子猫をしっかり観察して、気になることはブリーダーに聞くチャンスです。

子猫は寝ている時間も多く、見学時に万全のコンディションでないこともあります。念のため普段の様子をブリーダーに聞いてみるといいでしょう。

親猫との対面

親猫を見せてもらえる場合は、子猫とは別な場所で個別に見せられることが多いでしょう。

出産後の母猫の健康を配慮して見学の可否は判断されます。親猫を見せてもらえない=「信頼できない」と判断するのは早計です。
親猫を見ることができない場合は、写真を見せてもらったり、特徴について詳しく教えてもらうといいでしょう。

ブリーダーから質問されることも

ブリーダーにも、「大事な子猫を信頼できる人に育ててもらいたい」という気持ちがあるものです。飼育スペースやライフスタイルについて、逆にブリーダーから質問を受けることもあるかもしれません。
そんなときは、飼育のプロにアドバイスをもらうつもりで、お世話の仕方について積極的に相談することをおすすめします。

成約・相談

見学を終えた後は、子猫を迎えるか、再度検討するか、ブリーダーに意思を伝えます。
見学をしたら、必ずお迎えしなくてはならないわけではありませんが、後日回答を出す場合は、いつごろまでに返事をするかは伝えたほうがいいでしょう。
そして検討の結果、お迎えを見送ることにした際も、一言ブリーダーに伝えるようにしましょう。

子猫の成約(譲渡先の確定)は、ブリーダーによって異なります。予約金を支払った順や見学順など、さまざまなパターンがあるので、ブリーダーに聞いてみるのがおすすめです。

※子猫の代金の一部を予約金として支払い、成約とするケースが多いです。

お迎え

法律上は、生後56日を過ぎている場合は、見学当日に連れて帰ることが可能です(8週齢規制)。ただし、見学日とお迎え日を同日にしてよいかどうかは、ブリーダーによって対応が異なります。
見学当日のお迎えを検討する際は、事前にブリーダーに相談しましょう。

また、お迎え時にブリーダーに次のようなことを確認しておくとよいでしょう。

フード

これまで与えていたフードの種類と量、与える時間をブリーダーに聞いておくようにしましょう。お迎え直後はできるだけ、今までの生活スタイルに近づけると安心です。

予防接種・健康診断

予防接種や健康診断は、迎えるタイミングやブリーダーの方針によって、済ませている場合と、これからの場合があります。大切なことなので、きちんと確認しておきましょう。
これらにかかる費用は、子猫代に含まず別途請求されることもあります。予防接種が済んでいる場合は、予防接種証明書をもらいます。

お気に入りのグッズ

これまで使っていた毛布やおもちゃを、ブリーダーから譲ってもらえることもあります。自分のにおいのついたものを持ち帰ることで子猫を安心させてあげられるかもしれません。

トイレトレーニングの有無・トイレグッズ

トイレトレーニングをしてくれているブリーダーもいます。今まで使っていたトイレグッズはどんなものか、どのくらいトレーニングが済んでいるか、子猫のトイレ事情について詳しく聞いておきましょう。
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まとめ

子猫2匹
いかがでしたか。子猫見学の流れとマナーについてご紹介しました。子猫見学は、子猫の状態を見るためだけでなく、信頼できるブリーダーかどうかを見極めたり、猫種や飼育に関する情報を得たりすることができる貴重な機会です。
気に入った子猫を見つけたら、ぜひ足を運んでみてくださいね。
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